大容量電池セルマネジメント回路の提案


 電力貯蔵や、電気自動車の主蓄電池として軽く小さくてたくさんのエネルギーを蓄積することの出来る電池が求められています。 現在、エネルギー密度や出 力密度大きな大容量電池を構成する方法として、複数の素電池を直列に接続する方法が採られています。
 しかし、最新の大容量電池であるリチウムイオン電池を安全長寿命に使用するためには、素電池の電圧を精密にコントロールする必要があります。
 リチウムイオン電池を100セル程度直列接続した電池を想定し、従来の電池監視回路の問題点を指摘するとともに、新しい電池監視回路方式について提案す るものです。
1.

 二次電池で自動車を走らせる研究が続けられています。
 有名な8輪電気自動車のスペックです。
 容量が31kWhのリチウムイオン組電池が用いられています。
 モータの最大出力が合計480kWもあるので バッテリのピーク出力は600kW弱出ているはず。
 330Vをそのまま使っているとすると 2kA程度の電流出力 一輪あたり125A
 100Ahほどの電池ですので、2kAは20C出力となり リチウムイオンバッテリで十分満足させることのできるスペックです。
 最高速アタックを1回すると電池が空になる容量です。
 でも減速時に回生するから家までは戻れるはず 回生では運動エネルギーの半分も回収できれば御の字 (内燃機関車両が電気以外の方法で回生できれば、ハイブリッド不要?)
 1kWhを夜間の8時間で充電するには、これだけで40A(100V)の契約が必要 一回の充電で1000円弱(電灯電力)
> かなり大掛かりな充電器が必要だろう。
 100直列のバッテリセルの電圧管理、温度管理 
 充電末期の発熱を放熱させる必要もある。
 ELIICAのスペック
重さ2.4t 1充電走行距離 00km 0-70%充電時間4分 (て、ことは 330kW入力!! 10C=1kA充電ですね) 
 これは、限界性能を示しただけで、いつもこの短時間で充電しているわけではないと思う
 現実的にセルバランスをとりながら充電できる電流量での充電だろう
 でも最近の電池の性能向上が電気自動車を現実的にしてきた
 車を電気で動かすにあたり、電池の高性能化が必須。代表的な二次電池のエネルギー密度を表1.1.1に示す。

・ 鉛バッテリは150年(1859G.Plante)の歴史を持ちかなり完成された電池 出力密度大きく安価。 応用分野も多岐にわたり、安全性もリサイクルルートも確立されリサイクル率はほぼ100% 原料の再利用率も95%程度
 ついこないだまでこれしかなかった。
・ ニッカドバッテリは 1899スウェーデンのW.Jungnerら発明 戦後G.Neumannらが密閉化 1962東芝密閉電池特性改善 急速充放電、温度特性、出力密度 亜鉛鉱山閉山でカドミウムは輸入に頼る リサイクル確立 木下電機でも回収してます
・ ニッケル水素 1990頃実用化 ニッカドの1.5倍のエネルギー密度 Cdを使用しない

・ リチウムイオン 1990年頃実用化 鉛の3倍以上のエネルギー密度   最近一番熱いバッテリ 燃えるし・・・
 比較対象として、燃料を挙げる
 燃料のエネルギー密度はリチウムイオンの70倍以上 でも熱効率20%強なので実際は20倍程度
 燃料はエネルギーの持ち運び性が抜群、バッテリでは勝負にならない?
 現状はリチウムイオン電池が、質量、体積あたりの容量、出力密度が実用的 でも、爆発する。
 過充電試験 1セルに12Vとか20Vをかけて充電すると・・・・ 膨らむ、発熱、ラミネートが破裂するとともに炎がふきだす
 何度か試験を行ったことがあるがかなり危険
リチウムイオン電池のメーカにより過充電時の カタストロフィックな現象に大いに有差
 過放電後の充電は過充電、発火のリスク増大
ラジコン用で相当の流通 未熟なユーザの扱いで事故多発
・充電中に発火=>家屋、自動車にボヤを出す
・ラジコン使用中に発火破裂=>ラジコン焼失、墜落

 現状容量少なめだがパワー用リチウムイオン電池ではスピネルマンガン系が一番安全そう
 写真のENAX社電池は唯一20V3C過充電で発火しなかった。 でも膨らんで煙噴出
 過充電試験の写真があったはずなんだけど・・・
見つかったらお見せします。
 2006年の発火事故を契機に指針策定 準拠を強く推奨 => ほぼ強制
 リチウムイオン電池は、過去に事故のあった金属リチウム電池を改良したもの。 リチウムはイオンの状態で存在するので原理的に安全 =>何らかの原因で金属リチウムが析出すると発火!!

電池の製造に関するもの
・異物混入を防ぎなさい
・異物混入しても内部短絡しない構造にしなさい
・内部短絡しても破裂、発火しないようにすること
電池の利用に関するもの
・上限充電電圧を超えて充電(過充電)すると正極活物質から酸素が遊離、負極にリチウム析出
=>内部短絡等の原因で熱暴走の可能性あり
・充電制御の不具合に対する保護システムが必要
・下限放電電圧を下回ると負極集電体が溶出=>>充電時に析出し短絡の原因
・低温時は化学反応が遅く負極にリチウム析出
低温度時の充電特性の温度依存が大きく、組電池のバランスが崩れやすい
=>低温時の充電はダメ
・高温時は容量劣化しやすい 














PICマイコン 元は>GI>のシーケンスコントローラ
固定長命令、命令少ない、バンク切替多用、多機能、小電力
Cコンパイラがある

















なかのひと